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CRITIBA|Kazunaga Sakashita

2016 - © kazunaga sakashita

PORTFOLIO
MUSHROOM

  • Dimensions / φ80mm H80mm

鋳造の流し吹き法を用い、敢えてヒケを作り出した。鋳物の上部表面は空気に触れ、自然に固まる。その表情は柔らかく、一つ一つが不定形である。鋳造において粗雑品を作る場合にしか使わない流し吹き法と鋳造時に起こる不良を掛け合わせることでプラスに転じさせる試み。
*流し吹き法とは下型のみの鋳造法。開放型ともいう。また、ヒケとは鋳造において成形収縮によって生じるへこみ。

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委ねることで得られるもの。 −作為と無作為の狭間で−


有機質と無機質、自然物と人工物、曲線と直線、アートとデザインなど、相反するように見え、こちら側と向こう側のように分け隔てられているもののほとんどは、人間が「構図」としてわかりやすく対立させただけもののように思う。

実生活におけるそれらは必ずしもそうではなく、表裏一体という言葉もあるように、実は密接で、寄り添いあう関係でもある。
単純な対立構造ではなく、組み合わせると一見感じる違和感という“フック”をうまく感知し、そこに親和性を見出すことができた時、新たな価値とデザインの可能性が生まれるのではないか。

作為と無作為の狭間でせめぎ合う思考とその先にあるまだ見ぬ姿。テーマでもある「行為の先にある現象」を踏まえ、「委ねる」ということを「行為」と捉え、その成り行きを寛容に受け入れることで、画一的なデザインとは一線を画す、表情豊かなプリミティブなデザインを試みている。

-DESIGNART2018 [Beyond the Simplicity Vol.3]より-