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CRITIBA|Kazunaga Sakashita

2016 - © kazunaga sakashita

PORTFOLIO
MOMENT

凹の砂型に少量のアルミを注ぐ。そこに同じ形状の凸の砂型を上から被せることで、アルミが押し出される。
結果、砂型全体に行き渡るアルミの量が足りず、諸条件により不整形が起こる。これにより同一型であるにも関わらず、同じようで少しずつ違う鋳物が完成する。

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委ねることで得られるもの。 −作為と無作為の狭間で−

有機質と無機質、自然物と人工物、曲線と直線、アートとデザインなど、相反するように見え、こちら側と向こう側のように分け隔てられているもののほとんどは、人間が「構図」としてわかりやすく対立させただけもののように思う。

実生活におけるそれらは必ずしもそうではなく、表裏一体という言葉もあるように、実は密接で、寄り添いあう関係でもある。
単純な対立構造ではなく、組み合わせると一見感じる違和感という“フック”をうまく感知し、そこに親和性を見出すことができた時、新たな価値とデザインの可能性が生まれるのではないか。

作為と無作為の狭間でせめぎ合う思考とその先にあるまだ見ぬ姿。テーマでもある「行為の先にある現象」を踏まえ、「委ねる」ということを「行為」と捉え、その成り行きを寛容に受け入れることで、画一的なデザインとは一線を画す、表情豊かなプリミティブなデザインを試みている。

-DESIGNART2018 [Beyond the Simplicity Vol.3]より-